福岡から日本全国へ ISO・コンサルティング、経営指導、内部監査指導

お電話でのお問合せは 092-433-6154


ホームQ & A

HACCP、ISO22000からFSSC22000の違いとは


前提条件プログラム

前提条件プログラムは食品衛生の基礎となるものですが、HACCPでは、プログラムについての定めは特にありません。
ISO22000・FSSC22000では、HACCP分析手法をベースとしたうえで、プログラムの項目を明確にしています。

HACCP ISO22000 FSSC22000 
項目 認証団体によって異なる 明確になっている 明確になっている
内容 認証団体の基準に従う 具体的な内容は各会社が自由に決められる PASシリーズに従う

ISO22000を取得しても、会社によって手洗いルールの取組などに差異があり、衛生管理が行き届いた会社とそうでない会社が存在します

前提条件プログラムとして統一した基準が必要だということで、FSSC22000の『PAS220』ができました。


ハザード管理

HACCPでは『日常的な管理』と『重点的な管理』のどちらかでハザード管理を行っていましたが、ISO22000・FSSC22000では、もう一つ、その中間の管理を行うことになっています。

HACCP ISO22000 & FSSC22000 
日常的な
管理
PP(一般衛生管理プログラム)
 日常的な衛生管理を行う。

→項目についての決まりは特にない
PRP(前提条件プログラム)
 日常的な衛生管理を行う。 

→項目が明確になっている
- オペレーションPRP(OPRP)
 通常のPRPよりも少し厳しく管理する。
 (モニタリングが必須)
重点的な
管理
CCP(重要管理を行うポイント
 著しい危害が発生するポイントを集中してしっかりと管理する。
例)金属異物が混入しそうなポイント、殺菌不良が発生しそうなポイントなど


システムの更新

HACCPでは、CCP(重要管理点)を重視した管理を行っていました。

ISO22000では「現在の管理手段が未来永劫通用するとは限らない」という考え方が根底にあることから、PDCAサイクルを明確にし、組織全体での食の安全を目指しています。

HACCP ISO22000 & FSSC22000 
システムの更新 CCPの有効性の確認
→重要な点のみ管理する
全体の管理手段を常にベストの状態に更新
→PDCAサイクルを強化し、全体的に管理する



世界標準としての規格

各規格には、制度上の違いもあります。

HACCPは、食品安全を確実にするための仕組みとして有効に働いています。しかし、食品の流通経路が複雑になるにつれ、より汎用的な規格が求められるようになり、、ISO22000は誕生しました。
HACCP ISO22000 & FSSC22000 
位置づけ 食品安全のガイドライン 初の食品安全の国際規格
世界基準として 利用できない
運用する基準は国や業種によって異なる
利用できる 
種類  目的や認証団体ごとに複数のHACCPが存在する 国際規格ひとつのみ
審査基準 「埼玉HACCP」「細菌検査」などそれぞれが独自に審査基準を作り、認定している 世界共通
→認証の信頼性が高い


適用範囲の違い

認証取得の適用範囲についても違いがあります。

HACCP(従来の食品衛生関連規格 ISO22000 & FSSC22000 
業界 主に『直接食品を扱う業種』=食品製造業 食品製造業

原材料の調達から消費までのすべて
範囲 主に製造工程での食品衛生 製造工程での食品衛生

営業や輸送、保存等

HACCPにより工場での衛生基準はクリアしていても、営業サイドや商品開発の分野では、食品安全に関する適切な対応ができていないなど、部門ごとに取り組みに対する温度差が見られることがあります。

ISO22000は、対象となる範囲が広がったことから、食品に関する業界、業種全部で、食の安全、安心を確保するための総合的な食品安全対策となっています。

認証取得の方法

認証取得の審査の際の違いもあります。
HACCP ISO22000 & FSSC22000 
位置づけ 原則としてにアイテム毎の認証 アイテムごとに認証を受ける必要はない
新たにアイテムを追加する場合 「魚肉ソーセージ」でHACCP認定を受けている会社が、「魚肉ハンバーグ」の認証を受ける場合、新たに審査を受ける必要がある。

(通常、対象アイテムの拡大を申請した後、臨時審査もしくは定期審査の際の確認が行われる)
「魚肉ソーセージ」と同様のハザード分析が行われる仕組みがあるかどうかが、確認できればOK。

食品安全マネジメントシステムに対する認証取得のため、その仕組みに基づいて製品が作られていればよい。


※ISO22000はHACCPよりも食の安全をより追求した規格ですが、業種、取扱製品によっては、ISO22000の基準では物足りない』『もっと厳格な衛生基準が必要である』ということもあります。
そのような場合は、必ずしもISO22000が組織に最適だとは言えないため、HACCPや自社の衛生基準に従うことが優先されるでしょう。認証取得については、両方のメリット、デメリットを見比べて、組織が判断することになります。



参考



 Q&A目次 ISO22000に関するQ&Aはこちらへ



ISO22000の基礎がわかる!
ISO22000のポイント』

  


ISO22000の構築・運用に
8ステップで効率的に進める ISO22000構築・運用マニュアル

  
発行:日刊工業新聞社
著者:三村聡