OHSASとISO9001、ISO14001との関係
OHSAS18001は、ISO9000シリーズ、14000シリーズのようにISO規格化はされていませんが、労働に関する規格として国際的に認知された唯一の規格です。
現在は、審査認定機関が設立されていないため、各審査登録機関が独自で審査登録業務を行っています。
OHSASを単独で導入している企業はあまりありません。
ISO9000や14000と一緒に取り組むことによって、経営にも役に立つという仕組みになっています。
ここでは労働安全について、私が学生時代に経験したアルバイトの例で説明したいと思います。
ビルの窓拭きでは、落下を防ぐために命綱などで安全を確保することになっています。
しかし、命綱の範囲で届かない部分もあり、その部分は適当に掃除をすることになります。
手抜きをしたというより、無理に掃除して落下したりするのはイヤだったからです。
労働安全を疎かにすると作業も疎かになり、その結果、質やサービスの低下に繋がります。
裏を返せば、安全活動を徹底すると品質、サービスの質が向上、改善へと繋がっていくのです。
本屋に行ったとき「カバーをお付けしますか」と聞かれることがあります。
もしも書店内に『コスト削減のため、カバーをつけないことにしました』と書いてあれば、この店はサービスが悪いと思ってしまいますが、「環境のため」だと書いてあると納得します。労働安全システムとISO14001をセットで導入する企業が多いのはこのためです。
これは品質と環境の例ですが、労働安全の場合も同じです。
単に労働安全のためだというより、環境のためだというほうが価値が出てくるのです。
2人の犠牲者を出した東海臨界事故では、ウランをバケツで運んでいたことが世界中に大きな衝撃をもたらしました。
これは、労働安全の面からみても考えられないことですが、環境の面でもおかしいといえます。
環境影響と労働災害は常に表裏一体です。安全に働ける場所は環境にも優しいのです。
福祉施設などの視察は日本でもよく行われています。
しかし、日本では「患者さん」が満足しているかのみを見るケースが多いようです。
福祉大国スウェーデンでは、従業員が無理をして働いていないかどうかが最大の視察ポイントになっています。
働いていることの質を高めることがサービスの質を高めるという認識があるためです。
労働安全は従業員の環境向上だけではなく、提供するモノ、サービスの質を高めるための経営のツールのひとつだと言えるでしょう。
| 労働安全マネジメントシステム OHSAS18001情報 |

