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ISOの運用ISO9001,14001の運用

ISO14001:2004の改定ポイント

環境ISO、認証厳格化へ抜本改訂・事業全般対象に

国際的に流通するモノやサービスの規格・標準を制定する国際標準化機構(ISO、本部ジュネーブ)は、企業の環境活動に関する国際規格の「ISO14001」を8年ぶりに抜本改訂する。一部の事業が基準を満たすだけで良かった現状を改め、企業が手掛ける事業全般を認証の対象とするよう変更する。基準の厳格化で企業に環境対策の強化を促すのが狙いだ。

日本時間で15日午後に発効する。欧州などを中心に環境に配慮した製品を購入するといった消費者の動きもあり、企業にとってISO 14001取得は「環境重視」を印象づける有力手段。地球温暖化防止・京都議定書が来年2月に発効するのを受け、今後新規取得を目指す企業も増えると見込まれる。基準強化で企業側は対応を迫られる公算が大きい。

(日本経済新聞 11月15日夕刊)


ISO14001:2004の改定ポイント

1996年版ができて以来、初めての改訂となった2004年版では、規格の内容そのものに大きな変更はありませんでした。
主な改訂の目的は以下のとおりです。

 ・ ISO 9001:2000年版との両立性の向上
 ・ 1996年版の内容の明確化

◆改定ポイント1:適用範囲の明確化

規格要求事項4.1に、「環境マネジメントシステムの適用範囲を定め、文書化すること」という事項が追加されました。
これは、ISO14001の認証取得を受ける際、企業のなかの特定の部門等を除外しようとする傾向があったことを反省したためだと思われます。

よって、ISO9001の適用除外と同じように、除外の理由(正当性)を説明することになるでしょう。

また、対象となる人の範囲も、若干広がっています。

例えば環境方針について、1996年版では「全従業員」に周知することが要求されていましたが、2004年版では「組織で働く又は組織のために働くすべての人に周知される」という表現に変わりました。

1996年版ではパート等の臨時社員を除外する組織もありましが、これら従業員も範囲に含まれることが、明確に記載されています。

◆改定ポイント2:遵法評価の強化

1996年版では、「4.5.1  監視及び測定」に含まれていた「環境法規制の遵守の評価」という項目が、「4.5.2 遵法の評価」として独立しました。
法律遵守は、企業として当然の義務であり、それがクローズアップされたということでしょう。
内容的にはそれほど変化はありません。

◆改定ポイント3:用語や形式の統一

1996年版では、「4.4.2 訓練,自覚及び能力」でしたが、「力量、教育訓練及び自覚」に変更されました。
原文に変更はありませんが、ISO 9001で使用されていた日本語訳と統一するため、このような訳文の変更を行っています。

この他、「4.6 マネジメントレビュー」等、かなりの部分でISO9001の用語が使われるようになっています。

また、「4.5.2 不適合並びに是正処置及び予防処置」「4.6 マネジメントレビュー」は、ISO9001とほぼ同じ内容になっています。このことから、ISO9001とISO14001との両立性が、かなり高まったといえます。

第三者認証を受けるという意味においては、それほど注目されている部分ではありませんが、ISO認証取得の「自己宣言」が重要視されたという点で今回の改訂は大きな意味をもつと言えるでしょう。

◆改定ポイント4:規格との適合性の方法の明示

2004年版では,規格との適合性を示す方法として、以下の4つが示されています。

 1)自己決定し、自己宣言する
 2)顧客のような組織に関心を持つ団体による適合の確証を求める
 3)組織外の団体による自己宣言の確証を求める
 4)外部組織による組織の環境マネジメントシステムの認証/登録を求める

1996年版でも「自己宣言」については取り上げられていましたが、それほど重要視されていませんでした。
しかし今回の改訂で、具体的な自己宣言の方法として、1)−3)の方法が記載されているという点は画期的だと思います。

≪「自己宣言」についての補足≫

中小企業向けEMS(KES、エコステージ、エコアクション21などの環境マネジメントシステム)とは、上記の「自己宣言」の考え方とは異なります。
これらはあくまでも簡易EMSであり、ISO14001の自己宣言という位置づけにはなりません。

京都議定書発効が確定したことによるCO2排出権認証やエネルギー削減義務の検討など、環境経営を取り巻く情勢が急激に変化しています。

EMSはISO取得に比べて費用も安いことから、同じような環境に関するマネジメントシステムなら、安いほうを構築しよう、などという動機で安易にEMSを構築しようするのは危険です。
EMSの目的、またISO14001の規格の意図を十分理解し、会社に役立つマネジメントシステムを構築していただきたいと思います。



 ISO9001,14001はこう活用する! 「ISO9001,14001の運用」トップはこちらへ



このページの内容は、ISOコンサルタント 三村聡(有限会社アイムス代表)が執筆しているメールマガジン「マネジメントのマメ知識〜ISOを活用しよう」で取り上げたコラムを再編し掲載しています。2009.1.28、2.26発行「ISO9001: 2008版の対応策〜有効性の強調」」より

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