ISOをプロジェクトとして考える
ISOを活用するための最適な方法は、ISOを会社の『プロジェクト』として考え、長期的な目線で捉えることです。
『ISOをプロジェクトとして活用する』とは、コストダウンやリストラといった、目先の利益や効率を重視した短期的な計画を立てるのではなく、『会社として将来どうなりたいか』を意識し、それを『プロジェクト』として考える、ということです。
よくあるケースですが、ISOシステムを取り入れることによりコストダウンを図ったり、リストラを行う、ということがあります。
一見、無駄を省いて合理的に業務を進められるようになった・・・ように思われますが、安易に人減らしを行ったがために、残った人間に仕事が集中し、効率が下がる、ということもあります。
また、いつかクビになるかも、という思いから、会社全体の士気がさがり負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。
これでは何のためのコストダウンなのか、何のためのISOなのかわかりません。
会社として何をしたいのかが見えていないため、『とりあえずコストダウン』『とりあえずリストラ』と目先のことばかり考えた『なんちゃってISO』になってしまっているのです。
ISOを短期的な目線で捉えるとこうなってしまいます。
そういった会社は認証取得後に、
「この程度で認証できたんだから、余計なことをしなくても良い」
「これ以上のことをする必要はない」
となる傾向にあり、更なる改善を図ることをしません。
認証取得したISOマニュアルをそのままを維持しようとする風潮になり、ISOが形式的な位置づけになり、効果的な運用は期待できなくなります。
ISOを形だけのものにするのではなく、プロジェクトとして考えるには、何のためのISOマネジメントシステムなのかを自社なりに考え、目標をしっかりと設定することが大切です。
たとえば、
・ノウハウ継承のため
・意識掲揚のため
・業務改善のため、
・コストダウンのため
このような目標が考えられると思います。
ノウハウ継承のためであるならば、作業手順や合否判定基準をできるだけ「見える化」していったり、社内研修のあり方を見直すことが必要になるでしょう。
意識掲揚のためであるならば、個人個人の目標を明文化し、達成度を競いあうことが求められるでしょう。
業務改善のためであるならば、工程フローを見直し、様式にダブりがないか、本当にこれは必要な書類なのかなどを検討することが必要になるでしょう。
コストダウンのためであるならば、コストアップにつながる要因を分析し、日常的にチェックする仕組みを作ることが必要だといえます。
ISOを活かし、何を実現しようとするのかを意識することが認証取得後2年目、3年目以降、特に大切になってきます。
何をしたいかにより、たとえばISO9001において、『4.2.3文書管理』『6.2.2教育訓練』『5.4.1品質目標』『7.1製品の実現』『8.2.3プロセスの監視』など、重点項目はそれぞれ異なってくるでしょう。
ISOのためのISOではなく、プロジェクトとしてのISO。
ぜひそんなISOを目指してください。
| 上記の内容を再編し、補足、整理したものが、本になりました。 マネジメントシステムの原理原則〜品質マネジメント8原則で経営力を高めよう ISOの土台「品質マネジメント8原則」を徹底解剖し、組織の目指すものを確実に実行するためのシステムづくりの方法について、豊富な事例をベースにまとめています。 |
このページの内容は、ISOコンサルタント 三村聡(有限会社アイムス代表)が執筆しているメールマガジン「マネジメントのマメ知識〜ISOを活用しよう」で取り上げたコラムを再編し掲載しています。(2007.11.14「企業が得する環境活動」より)
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